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黒部源流の山旅・・・・3日目 (黒部五郎小舎~平ノ渡避難小屋)

  「4時に起きました。昨日の午後から降り出した雨は一晩中降り続き、まだ降っています。」   

 暗い中テントを撤収して小屋の玄関で食事をさせてもらいました。

 
 小屋の天気予報を見ると・・・   
 
 「今日1日雨・・・。」    

 「天、気、予報の嘘つき~! 

   

 
 
ここで今日の予定大幅変更です。

 当初は稜線伝いに水晶岳まで行って雲ノ平にテント、翌日高天原温泉経由で奥黒部ヒュッテでした。
 ただこの天気の中稜線なんか歩きたくないし、まっすぐ雲ノ平に行っても早く着き過ぎて時間を持て余します。
 それで巻き道・黒部源流経由で岩苔乗越に行って、高天原温泉経由で奥黒部ヒュッテまで行くことにしました。

 
「そう、山頂なんか行かなくても高天原温泉には行きたいです。」 

 
  カメラもザックに入れて5時20分に出発しました。
 
 途中三俣蓮華の巻き道を歩いている時、50mほど上のハイマツ帯から大きなクマが飛び出し斜面を100mほど走って横切りハイマツ帯に消えるのを目撃しました。
 何度かクマは見ていますが、こんな長い距離走るのを見るのは初めてでした。

  「クマ走るの早い!(驚)。」    

  「もし横切るのじゃなく駆け下りていたら逃げる間もなく数秒で張り倒されていたと思います。」

  ただクマが入っていったハイマツ帯は、これから進む方向でしばらく手を叩きながら歩いていきました。(かなりビビッてました、笑

 
  
高天原温泉に9時半に着き、かなりの雨なのでカメラも出す気になれず20分ほど温泉に入り(ここにテント泊したかった~)、また濡れた冷たい服を着て温泉沢ノ頭を目指しました。

  温泉沢ノ頭までは今日一番の登り、ガスで視界はないのでずっと高度計を見ながら登ってました。

 Img_13761

   温泉沢ノ頭 

  
 今日最初の写真です。

 

 

 

 
  
雨は相変わらずですが幸い風があまり強くないので助かります。稜線を赤牛岳に13:30に着きました。

 Img_13781

 

  赤牛岳山頂 

  

  

 

 

 Img_13801  

 

 

  赤牛岳山頂から読売新道上部

 

 

 

 

 

  再びカメラをザックに入れ出発してすぐ、ほんの一瞬だけ雲が薄くなって両側の稜線(後立山連峰と一昨日歩いた立山からスゴ付近)が姿を現してくれました。
  
  
後立と立山の稜線をこんなに近くから一度に見れる場所は読売新道以外ありません。これを見た瞬間 「くっそ~、来年また来るぞ!」 って思っちゃいました。

  稜線はカメラを出す間もなく再び雲に隠れてしまいました。後は奥黒部ヒュッテにひたすら下るだけです。
 長~い下りを延々下って
(大きい登り返しもなくほんと長い)16:15にヒュッテに到着、テント場は砂地で快適そうですがまだ雨が降っています。
 濡れたテントに再び寝たくなかったのでダム湖畔の避難小屋まで行くことにしました。はしごの上り下りに思ったより時間がかかりましたが、暗くなる寸前に小屋になんとか着きました。

 Img_13821  

 

 避難小屋

 避難小屋と言っても登山道上にあってドアも窓もない屋根と壁があるだけで、大きさは2x8mぐらいでその中に1x4mの板の間があるだけです。

 

 

 
  
板の間の上にテントを張ってまずコンロを点けてテントを乾かし、食事をして残っていた日本酒を熱燗にして飲んだら即寝ちゃいました。

 

 

 

  いや~天気予報に見事に裏切られました。丸1日雨に降られたなんて始めてかもしれません、やられました。(笑)
 扇沢で着替えている時に暖かい方のウエアを選んで良かったです。
 カメラも出したのは温泉沢ノ頭と赤牛岳山頂だけでした。

 
 テント装備を背負ってでの12時間オーバーの行動も久しぶりでした。と言うか学生の時以来か。
 日帰りだったけれど先月黒戸尾根から仙丈往復をしていたのが良かったと思います。ただ高天原山荘が泊まれれば、この日は躊躇なく高天原に泊まっていたと思います。(現在改修中で予約した人しか泊まれません)
 

 
 赤牛岳から薄っすらと見えた両側の稜線が忘れられません。読売新道は来年また行きます。もちろん今度はきれいに晴れた日に!

 
 

 

 

  黒部五郎小舎(5:20)~三俣蓮華巻き道~黒部源流~岩苔乗越~高天原温泉(9:30~10:00)~温泉沢ノ頭(12:00~12:10)~赤牛岳(13:30~13:40)~奥黒部ヒュッテ(16:15~16:20)~平ノ渡場避難小屋(18:05)


 
 

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コメント

こんにちは。

アララ。ここまで予報に裏切られるのは、珍しいっすね。

テントはあのシングルドームですよね。
こんだけ降られたら、中は濡れてませんか?

  ラードさん


 コメントありがとうございます。

 笑っちゃうぐらい降られました。

 実はマット・シュラフ以外の物ほとんどはザックに入れて小屋の玄関に置かせてもらいました。
 朝起きたらマットの仮面はビショビショでシュラフカバーがなければ悲惨な状態になっていたと思います。

おおー、素晴らしいルート!
さすがものすごい健脚ぶりですね!
スゴ乗越〜黒部五郎ですか。。

読売新道と平の渡しは永遠の憧れです。
いつ行けることか!

熊さん走ってましたか!走ると速いらしいですよね。なんでも時速30キロでるとか聞いたことがあります。突進されずよかったですね!笑

えーっ、雨の中そんなに歩いちゃったんっすかー!?
裏銀座とか読売新道とか行ったことないんですよねー。
晴れでIKさんが写真撮りまくっていたら、かなり心が揺れることでしょーねー。

moko510さん


 コメントありがとうございます。


 北アではこの黒部源流が一番好きなんですよ。人も少ないし奥深いし・・。

 読売新道はずっと行ってみたい場所でした。今回はずっと雨の中でしたが赤牛岳でチラッと見えた両側の稜線が頭に焼き付いちゃっています。
 晴れた日にあれを見に来年リベンジしなきゃと、地図を見ながら来年はどのコースにしようとすでに妄想中です。

  884Rさん


 コメントありがとうございます。


 雨は夜までずっと降るみたいだし、早い時間からビショビショのテントの中で長い時間いるのも嫌だったので、チャカチャカ歩いちゃいました。

   
 今回雲ノ平テント泊の予定でしたが、気分次第で高天原山荘まで行って小屋泊にしてのんびり温泉に入っても良いなあと思っていたので、改修工事で泊まれなかったのが残念です。
   
 高天原山荘はいつか泊まってビール飲みながらのんびり温泉に入りたいと思っていたので残念です。

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