出た~~! 皇海山敗退
松木沢から皇海山へのコースは、上部の急登はしょうがないとしても、下部の松木沢の部分はバシャバシャと沢を歩いて行く暑い夏には気持ちの良いコースです。今回は松木沢から皇海山、庚申山を登って戻るコースに行くつもりでした、が・・・。
大気が不安定で雷の発生の可能性があるので、夜明けとともにスタートしようと思ったものの、見事に寝過ごして5時半過ぎにスタートしました。トホホ・・。
松木沢はいつ来ても独特の雰囲気があります。木や土が無い岩と石の山肌、いろんな場所でやっている土砂崩れ止めの工事、緑化のための土砂止めの柵、そして巨大な採石場など、他の場所には無い場所です。そんな中林道を歩いて行くとやがてジャンダルムの巨大な岩壁が見えてきます。
それにしてもシカがたくさんいます。今日本中でシカが増えすぎて森林に被害が出ているけど、大規模に緑化をしているこの流域でシカが増えると
「せっかく植えた木が食べられちゃうんじゃないかなぁ? でも逆に言うとそれだけ緑化が進んだってことかな。」
ジャンダルムを通り過ぎると両側が狭まってきます。
林道も土砂崩れであちこちが埋まっていて完全に登山道状態、ただ両側とも大きな岩壁で、景色は飽きることはありません。地元では大げさにも「日本のグランドキャニオン」なんて言ってますが、う~~ん?そんな感じかな。
ただそこらじゅうに落石が起きそうな場所があって注意を要します。途中落石で死んだと思われるカモシカの白骨が2つありました。
ついに林道が終わって河原に下りました。
ここからはジャブジャブと沢を右左と渡りながら登っていきますが、ここで悲劇が・・・、石に飛び移った瞬間バランスを崩して
「あっ」と言う間にボチャン、首まで水に浸かりました。
「あ~あ、濡れちゃった。ま、良いや。すぐ乾くだろうし気持ちも良いし」
「ん?」
「あ~~~~あ、カメラが~~~」
カメラが見事水没、ショック!
この堰堤の下でコケました。
さらに登って行くと河原に今さっき付いたような熊の足跡がいくつも出てきました。昨夜雨が降っているのでここ数時間の跡です。ただ北海道などで足跡は良く見たのであまり驚きませんでした。
ところが・・・、沢が大きくカーブして大きな岩を回り込むと
「あっ、クマ(実際は声出てません)」
50mほど先にクマを発見、しかも沢の音や僕が風下だったためか、クマは気づいていません。そっと顔を引っ込め、ゆっくりバックしてしばらく戻りました。(クッソ~、カメラが水没してなければ)
まだ向こうも気づいて山の中にでも逃げてくれれば良かったのですが最悪です! 結局ここでやる気喪失、帰ることに決定! 後ろを気にしながら行き以上にジャブジャブ水の中を歩いて帰路に着きました。あ~~あ。
帰りに工事現場の人と話したところ、今年クマが多いそうです。工事現場から見える範囲でも親子一組を含めて5~6匹いて、夜明けに山を見渡せばよく見るそうです。
松木沢など足尾銅山の上流の渡良瀬川流域は、足尾銅山の銅精錬所のばい煙の影響で樹木が枯れてしまい、広範囲にわたって木や土がなくなってしまいました。しかもこれはほんの数十年でできてしまった、まさに人類の負の遺産です。一度行って見ることをお勧めします。
数十年前から国やNPO法人「足尾に緑を育てる会」が中心になって、人の手で土を運び木を一本一本植えていってます。僕もその活動に2度参加しました。
その成果もあって以前に比べかなり緑が増え、以前はいなかったシカやクマ、沢には岩魚も戻ってきました。みなさんも一度参加して見るのも良いと思います。
翌日一縷の望みを託してカメラをメーカーのサービスセンターに持って行ったのですが、ダメでした。
銅親水公園駐車場(5:40)~松木沢上部のビバーク地点(8:15)~駐車場
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